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Author:くりふじ
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東野圭吾「悪意」「うそをもうひとつだけ」
 個人的に当たり外れの激しいと言う印象を持った加賀恭一郎シリーズ。
 今日の二作品はその中でも「当たり」だと私が思ったものになります。
 どちらも、非常に好きな作品ですね。
 以下、感想。


 

 さて先ずは悪意。
 この作品の非常に面白いところは、約半分程度のところで犯人はあっさり判明する、と言う点ではなかろうか。
 残りは動機の解明に充てられています。
 次々と明らかになっていく謎、けれどどこか違和感があります。
 そして最後に明かされる真実と「本当の」動機。いやあ、面白かったですね。
 物語は犯人の「手記」と加賀刑事の視点が交互に入り混じって進んで行きます。
 犯人の「視点」ではなくて「手記」である事も重要なポイントである事も最後に明らかになり、そうだったのか! と驚いてしまいました。
 簡単に概要を書くと、作家が殺されてその友人が犯人として逮捕された、犯人は動機を黙して語らないが徐々に家宅捜索などで証拠品が集まると犯人がその作家のゴーストライターをしていた事が明らかになる。犯人は友人の妻と過去不倫関係にありその事で作家から脅されてゴーストライターを引き受けていたのだが、その妻の名誉を守る為に黙っていたのだ……。
 と、思わせておいて実は不倫も嘘、ゴーストライターも嘘、成功した作家の功績を奪う為に犯人がでっちあげた動機だったのだ、と言うのが真相。
 逮捕されて動機を調べられる中で、作家の功績を自分のものにする、と言う自分が逮捕される事を前提とした犯罪だった訳です。
 確かに読んでいて違和感はありました。犯人の「手記」や「動機」の中でえがかれる被害者像と、実際に加賀刑事が見聞きした証言の中の被害者像はまるで違っていました。
 通常の推理小説と言うか、お話であれば外面が良いタイプの人だった、で済むのですが、まさかその被害者像が作れらたものである事までは見抜けませんでしたね。
 あっと驚くどんでん返し、見事でした。

 嘘をもうひとつだけ、は短編集です。
 ひとつひとつの話は非常に短く、読みやすいタイプの小説になるのではないでしょうか。
 前五編の作品で、どれも非常に面白い作品なのですが、私の特にお気に入りは「冷たい灼熱」でした。
 短編ながら非常に読みごたえがある作品で、妻が幼児を連れてパチンコに行き幼児は熱中症で死亡してしまいます。ところが妻はそれを偽装。あたかも自宅に強盗が押し入ってブレーカーを切り、それが原因で子供が熱中症になったように見せかけようとしました。ところが夫は妻からのタバコ臭でそれを看破、妻を殺してしまいます。その後夫が妻が行った偽装工作を利用して強盗の仕業に見せかける……と言うものでした。
 何ともはや……、私としては、ついつい夫に同情してしまいますね。もちろん子供が死んだのは事故、夫が行ったことは殺人ですから罪の重さは比べようもないのですが。
 罪の重さについて、考えさせられる作品でした。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

日記 | 00:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
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